赤ちゃん・子供のためのスイカの栄養

赤ちゃん・子どものためのスイカの栄養:健康効果と安全な食べさせ方

目次
  1. スイカの栄養素
  2. 最新研究が解明!子どもの成長と健康を支えるスイカの驚くべき効果

  3. スイカはアレルギー反応を引き起こすの?

  4. 赤ちゃん・子どもへのスイカの与え方:時期別ガイド

  5. スイカを子どもに食べさせる際の注意点

  6. スイカの保存方法

  7. 子どもがスイカの皮や種を食べても大丈夫?

  8. まとめ

スイカは、その甘さとシャリシャリとした食感で、子どもから大人まで幅広い世代に愛される食べ物です。夏の風物詩として親しんでいる方も多いでしょう。

スイカは美味しいだけでなく、栄養価も高く、病気予防やアンチエイジング、さらには成長期の子どもの健康維持にも役立つスーパーフードです。

しかし、赤ちゃんや子どもへの食べさせ方や食べる量、食べ始める時期については注意が必要です。

本記事では、スイカに含まれる栄養素やその健康効果、安全な食べさせ方、さらに保存方法について詳しく解説します。

1.スイカの栄養素

赤ちゃん・子どものためのスイカの栄養

スイカは90%以上が水分で構成されており、特に夏場の水分補給に適しています。それに加えて多様な栄養素も豊富に含まれており、これらは成長期の子どもの健康維持や発達に欠かせない重要な役割を果たします。

以下はその代表的な栄養素です。

炭水化物

スイカには炭水化物が含まれており、その主成分は果糖です。果糖は自然由来の糖で、体内で速やかにエネルギー源として利用されます。スイカは消化が良いため、運動前や運動後の軽食としても最適です。

ビタミンA

ビタミンAは、特に成長期の子どもの視力発達に不可欠です。目の健康を守るだけでなく、免疫機能を強化し、皮膚の健康維持に役立ちます。子どもは外で遊ぶ機会が多いため、ビタミンAを十分に摂取することで、皮膚トラブルの予防にもつながります。

ビタミンC

ビタミンCは、体内で合成できないため食事から摂取する必要がある重要な栄養素です。ビタミンCは体内でコラーゲンの生成を助け、傷の回復を促進します。成長期の子ども達の皮膚や血管、骨の発育に欠かせない栄養素です。

カリウム

カリウムは、体内の水分バランスを保ち、血圧の調整に重要な役割を果たします。カリウムは、筋肉や心臓の働きをサポートし、体の疲労回復にも貢献します。

リコピン

スイカにはリコピンが豊富に含まれています。リコピンは強力な抗酸化作用を持ち、細胞を酸化ストレスから保護します。スイカの果肉の赤い色はリコピンによるもので、この成分は体の老化防止や病気の予防に役立ちます。特に成長期の子どもにとって、リコピンは健康な細胞を維持し、体の健全な発育をサポートするために重要です。

シトルリン

シトルリンは、血流を改善し、筋肉の疲労回復を促進するアミノ酸です。特に、運動後や外で活発に遊んだ後にスイカを食べることで、疲労回復をサポートできます。シトルリンは血管の機能を向上させるため、生活習慣病を改善する効果が期待されています。

スイカは栄養満点

2.最新研究が解明!子どもの成長と健康を支えるスイカの驚くべき効果

スイカが子どもに与える健康効果

スイカはただ美味しいだけでなく、子どもたちの健康に多くのプラスの効果をもたらします。以下に、スイカが子どもにもたらす代表的な健康効果を最新研究をもとに紹介します。

熱中症予防

子どもは大人に比べて体温調節機能が未熟であり、熱中症になりやすいと言われています[1]。そのため、親が子どもの体温調節に注意を払い、こまめにケアすることが重要です。

スイカは、熱中症予防に非常に効果的な食材です。

2022年にExperimental Physiologyに掲載された研究では、

熱中症を予防するためには、水分補給だけでなく、炭水化物の補給も重要であると報告されています。

[2]より引用

したがって、水だけを飲んでいても効果的な熱中症予防にはならないということです。

スイカは水分を豊富に含むだけでなく、炭水化物(果糖)も多く含まれており、熱中症を予防する上で理想的です。スイカを食べることで、必要な水分と栄養を手軽に補給でき、子どもたちを熱中症から守ることができます。

筋肉痛の回復

スイカにはシトルリンが豊富に含まれており、シトルリンには血管を拡張し、血流を改善する作用があるとされています。

2020年に Journal of Strength and Conditioning Researchに掲載された研究では、

スイカに含まれるシトルリンを経口摂取すると、筋肉痛の回復が早くなることが報告されています

[3]より引用

これはシトルリンによって血流が促進されて、疲労物質の蓄積を防ぐためだと考えられています。

そのため、スポーツをしているお子さんには、運動後にスイカを食べさせることが効果的かもしれません。

体重管理

思春期の女の子は体型を維持したり体重を減らしたいと感じることは非常に一般的です。

しかし、急激なダイエットや過度な食事制限は、ストレスや健康問題を引き起こす可能性があるため、持続可能で健康的なアプローチが求められます。

2019年にNutrientsに掲載された研究によると、

同じカロリーのクッキーを摂取したグループと比較して、スイカを摂取したグループでは、4週間後に体重が減少していたと報告されています

さらに、スイカを摂取した群の方が食後の満腹感が長時間持続し、食欲の抑制効果が高いことが確認されています

[4]より引用

このように、スイカを日々の食生活に取り入れることで、健康的かつストレスの少ない方法でダイエットを進めることが可能です。

特に、ケーキやお菓子などの高カロリー食品の代わりにスイカを摂取することは、無理なく健康的に体重を管理するための効果的な方法と言えるでしょう。

肌トラブルの予防

思春期の1019歳では、特に男性に「思春期ニキビ」が現れやすいと言われています[5]

その原因として、食事やホルモンバランスの変化が挙げられます。食事に関しては、脂肪分や糖分を多く含む食品(乳製品やアイスクリームなど)がニキビの悪化を招く可能性があるとされています[5]

スイカに含まれるビタミンAやビタミンCは、肌トラブルの改善に役立つとされています。

ビタミンAは皮膚の健康を保つ重要な役割を果たし、特にニキビなどのトラブルを予防する効果があります。思春期にはホルモンバランスの変化により皮脂の分泌が増え、ニキビに悩むことが多くなりますが、ビタミンAの摂取は肌のターンオーバーを促し、ニキビの発生を抑える助けとなります[6,7]

また、ビタミンCは脂性肌やニキビ肌に効果的で、コラーゲン生成を促進し、肌トラブルの予防にも役立ちます[7]

特に紫外線は肌にダメージを与えるため、外で活動する機会が多い子どもたちには、これらのビタミンを積極的に摂取させることが望ましく、スイカはそのための良い選択肢となります。

食事の質を高める効果

子どもの食事の質を高めるためには野菜や果物の摂取が重要であり、スイカの摂取に注目が集まっています。スイカの摂取により、子どもたちの栄養摂取のバランスが向上し、食事の質も高まることが報告されています。

2022年にNutrientsに掲載された研究では、

2歳から18歳までの子どもを対象とした調査においてスイカを摂取する子どもは、食物繊維マグネシウムカリウムビタミンAなどの摂取量が5%以上増加しており、添加糖と飽和脂肪酸の摂取量が減少していることが示されました。

[8]より引用

食物繊維、マグネシウム、カリウム、ビタミンAは日頃の食事で不足しやすい栄養素です。また添加糖や飽和脂肪酸はついつい過剰摂取となりやすい栄養素です。

この実験結果からは、スイカの摂取が栄養バランスの改善や全体的な食事の質の向上に貢献していることがわかります。

このようにスイカを子どもの食事に取り入れることは、必要な栄養素の摂取を増やし、全体的な食事の質を向上させる効果があるため、食生活の改善に有効です。

3.スイカはアレルギー反応を引き起こすの?

赤ちゃんに食べ物を与える際、まず気をつけるべきはアレルギー反応を示すかどうかです。

スイカは一般的なアレルゲンを含んでいないため、安心して食べさせることができます。

しかし、まれにスイカに含まれるタンパク質に対して赤ちゃんがアレルギー反応を起こす場合があります。そのため、初めてスイカを与える際には慎重に様子を見ましょう。

他の離乳食と同様に、一度に一品ずつ食べさせ、アレルギー反応が出ないかどうかを確認することが大切です。

スイカは一般的なアレルゲンではありません

4.赤ちゃん・子どもへのスイカの与え方:時期別ガイド

赤ちゃん・子どもへのスイカの与え方

スイカは離乳食としても適していますが、月齢や年齢に応じて与える方法を工夫することが大切です。以下に、時期別に適切なスイカの与え方を解説します。なお、このスイカの与え方時期別ガイドは[9,10,11]を参考として作成しました。

離乳初期(6ヶ月以降)

  • 与え方:スイカのペースト(加熱したもの)
  • スイカの皮と種:両方とも全て取り除く
  • 与える量:20~30g

6ヶ月以降の離乳初期には、スイカをすりつぶしてペースト状にすることが推奨されます。

種を完全に取り除くことは非常に重要です。小さな種でも赤ちゃんの喉に詰まる可能性があるため、細心の注意を払ってください。

また、スイカをすりつぶしたものを電子レンジで軽く加熱し、除菌をしてから与えましょう。

離乳食としてスイカを与える際は、最初は2030g程度の少量から始め、赤ちゃんの反応を見ながら徐々に量を増やしていきます。

離乳後期(911ヶ月)

  • 与え方:サイコロカットスイカ(1cm四方程度)
  • スイカの皮と種:両方とも全て取り除く
  • 与える量:30~40g

この時期にはスイカをサイコロ状に小さく切り、手づかみで食べさせることがおすすめです。

厚生労働省は、”手づかみ食べは食べ物を目で確かめて、手指でつかんで、口まで運び口に入れるという目と手と口の協調運動である”としています[9]。したがって、子どもの発達に手づかみ食べは非常に重要です。

家が汚れてしまわないように工夫をして、子どもに手づかみ食べをチャレンジさせてあげましょう。

ただし、皮や種は引き続き取り除くことが大切です

離乳完了〜3歳未満の子ども

  • 与え方:カットスイカ(赤ちゃんが食べやすいサイズ)
  • スイカの皮と種:皮はそのままでも可能。種は全て取り除く
  • 与える量:50〜100g程度(子どもの食欲に応じて量を調節)

子どもが食べやすい大きさにカットして与えてください。皮がついていても問題ありませんが、まれに子どもが皮ごと食べようとすることがあるので注意しましょう。皮は硬く、誤嚥のリスクがあるため、飲み込まないように見守ってあげましょう。

3歳未満の子どもにスイカを与える際は、誤嚥のリスクを最小限に抑えるため、引き続き必ず種を全て取り除きましょう

消費者庁の資料によると、3歳未満の子どもにおける異物誤嚥の事故は非常に多く(全体の70%以上)、特にナッツ類や硬い食べ物による事故が目立っています[10]。

スイカの種はナッツほど硬くて大きくはありませんが、それでも誤嚥のリスクはゼロではないため、十分に注意してください。

3~6歳の子ども

  • 与え方:大人と同じように
  • スイカの皮と種:皮はそのままでOK。種は場合によっては取り除く
  • 与える量:100g程度

3歳を過ぎると、子どもの飲み込む力や咀嚼力が発達し、誤嚥のリスクが低下します。しかしこの年齢でも食事中に遊んだり、走り回ったりすると誤嚥が発生するリスクが高まり危険です

スイカを食べる際には、しっかりと子どもを見守り、食事中に遊ばないように注意を促すことが大切です。

また、どうしても落ち着いて食べることができなければ、種は取り除いてあげた方が良いでしょう。

6歳以降の子ども

  • 与え方:大人と同じように
  • スイカの皮と種:そのままでOK
  • 与える量:150g程度

6歳以降になると、食べ物を安全に咀嚼し、飲み込む力が十分に発達しているため、落ち着いてゆっくり食べていれば誤嚥のリスクが少ないでしょう。

 

以上が時期別ガイドになります。与える量は目安です。子どもの成長や食欲に合わせて量を調節しましょう。

種を取り除く際、種無しスイカにも白い種が残っていることがあるので、注意して取り除いてあげてください。

誤嚥などの事故はどれだけ気をつけていても、リスクをゼロにすることは難しいため、子どもに異変があればすぐに医療機関を受診してください。

子供へのスイカの与え方:時期別ガイド

5.スイカを子どもに食べさせる際の注意点

スイカを子供に食べさせる 時の注意点

スイカは基本的に安全な食べ物ですが、いくつかの注意点を押さえておくことが重要です。

ゆっくり食べること

急いで食べると上述しているように誤嚥のリスクが高まり、大変危険です。また、冷たいスイカを一度にたくさん食べると、お腹が急激に冷え、自律神経が乱れる原因になります。自律神経の乱れは、全身の不調につながるため注意しましょう。

適量を守ること

スイカは水分や果糖が豊富で、食べすぎるとお腹を壊すことがあります。特に小さな子どもは消化器官が未発達なため注意が必要です。1日の目安量は小学生くらいの子どもで約150g程度、大人約200~300g程度が適量です。また、スイカを食べすぎると便が赤くなることがありますが、これはスイカに含まれる色素によるもので、健康に問題はありません。

衛生管理に気を付けること

スイカは夏場に人気がありますが、気温が高いと細菌が繁殖しやすくなります。切ったスイカは冷蔵保存し、できるだけ早めに食べることが推奨されます。またスイカを切る際の包丁や食器の衛生状態には気をつけてください。

6.スイカの保存方法

スイカを新鮮に保つためには、適切な保存方法が必要です。

玉スイカの常温保存

日持ちは品種によって異なりますが、玉スイカは日光の当たらない涼しい場所で保存してください。食べる3時間前くらい前に冷蔵庫に入れて冷やして食べるのがおすすめです。

カットしたスイカの冷蔵保存

カットしたスイカは、ラップで包んで冷蔵庫に保存しましょう。密閉容器を使用すると鮮度を保つ効果が高まります。保存期間は23日以内が目安です。

カットスイカの冷凍保存

長期間保存したい場合は、スイカをサイコロ状にカットして冷凍保存が可能です。冷凍スイカのおすすめはスムージーにして食べることです。スムージーにして食べる際には、ヨーグルトなどと混ぜて作るのがおすすです。

7.子どもがスイカの皮や種を食べても大丈夫?

多くの親が気にする点の一つに、「子どもがスイカの皮や種を食べても大丈夫か?」という疑問があります。結論から言えば、スイカの皮や種を食べても特に問題はありません。

スイカの皮にはポリフェノールが豊富に含まれており、健康にも良い成分が含まれています。最近では、スイカの皮を漬物にして食べる方も増えています。

スイカの種は消化されずに便として排出されるため、健康に害はありません。さらに、種を噛み砕いて食べることで、種に含まれる栄養素(タンパク質やミネラル)を効率的に摂取できるためおすすめです。

ただし、子どもがスイカを食べる際は誤嚥のリスクがあるため、注意して見守ることが大切です。安全に気をつけていれば、スイカは丸ごと楽しむことができます。

8.まとめ

スイカの力で元気いっぱいの毎日を

スイカは子どもにとっても健康的で安全な食べ物です。その豊富な水分と栄養素は、成長期の子どもたちに多くの健康効果をもたらします。ただし、適切な食べ方や保存方法を守ること、アレルギーや誤嚥のリスクを考慮して与えることが大切です。

スイカを取り入れた健康的な食生活を通じて、子どもたちの健やかな成長をサポートしていきましょう。

参考文献

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[5] Kutlu, Ö., Karadağ, A. S., & Wollina, U. (2023). Adult acne versus adolescent acne: A narrative review with a focus on epidemiology to treatment. Anais Brasileiros de Dermatologia, 98(1), 75-83.

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[7] Januszewski, J., Forma, A., Zembala, J., Flieger, M., Tyczyńska, M., Dring, J. C., Dudek, I., Świątek, K., & Baj, J. (2024). Nutritional supplements for skin health—A review of what should be chosen and why. Medicina, 60(1), 68. 

[8] Fulgoni, K., & Fulgoni, V. L. III. (2022). Watermelon intake is associated with increased nutrient intake and higher diet quality in adults and children, NHANES 2003–2018. Nutrients, 14(22), 4883.

[9] 厚生労働省. (2007). 離乳編. 閲覧日: 2024年10月15日(PDF)

[10] 消費者庁. (2021). 食品による子どもの窒息・誤嚥事故に注意.閲覧日: 2024年10月15日

[11] 厚生労働省. (2019). 授乳・離乳の支援ガイド (改定版).閲覧日: 2024年10月14日(PDF)

[12] 厚生労働省. (2020). 日本人の食事摂取基準(2020年版).閲覧日: 2024年10月15日(PDF)

[13] Baram, A., Sherzad, H., Saeed, S., Kakamad, F. H., & Hamawandi, A. M. H. (2017). Tracheobronchial foreign bodies in children: The role of emergency rigid bronchoscopy. Global Pediatric Health, 4, 1–6. 

[14] Januszewski, J., Forma, A., Zembala, J., Flieger, M., Tyczyńska, M., Dring, J. C., Dudek, I., Świątek, K., & Baj, J. (2024). Nutritional supplements for skin health—A review of what should be chosen and why. Medicina, 60, 68. 

[15] Karišik, M. (2023). Foreign body aspiration and ingestion in children. Acta Clinica Croatica, 62(Suppl. 1), 105-112.